その日暮らしと日進月歩/2008-05-12 の変更点

※※このサイトは2012年頃より更新を停止しています。※※

**考え事のかけら
-''えもいわれぬ恐ろしい感覚''
引越し先の部屋を決めた。
東京の南のはずれ、狛江市。
~もと居た相模大野にも捨てがたい物件はあった。
なにより音楽遊びをしに関東に戻るんだから、馴染みのスクールから距離のある土地を選ぶのも本末転倒のような気はした。
~でもなんでか、今朝相模大野を訪れて、馴染みの人と会ったり、街なかを歩いて見知らぬ人(ほとんど学生)とすれ違ってみたりしてて、「もうすぐこの街(相模大野)に帰るんだ」という気が全然しなかった。
ちょっと前まで確かに「帰りたい」という気がしていたんだが。
むしろ「一度離れたこの土地にまた戻るの?あれ?」といった違和感があった。
そして、確かに気持ちは、先週目をつけた別の土地(狛江)の物件にワクワクを感じていった。
~そうして再度狛江の物件の場所を確認しに行って、なんとなくモヤモヤはありながらも、なんだかこれしかないような気がした。
そのまま先週訪れた物件紹介店舗に足を運び、開口一番「ここにします」と言っていた。
いや、最初から確かにそれを言いにそこに向かったわけだが。
~必要書類をもらい、近辺の友達2人に一通り電話連絡で「狛江にしたよ」と伝え、次の用事の控えている新宿へ向かい、派遣の仕事の選択肢を広げるため新たに派遣会社に登録をしてきた。
~いつものように退屈な事務手続きをこなして、登録開場を後にする。
~時間は18:15。
~大阪への帰りの夜行バスは22:40発。
~ふと、ものすごく暇になったことに気がついた。
 
~この日関東を訪れることは、関東の友達のほとんど誰にもゆってなかった。
思いつきで、親しい友達に電話をかけてみたけど、まぁいきなりつながるもんでもなく。
繁忙日だし、いそがしくしてるのであろう。
なんとなく会いやすい友達は、いずれも時間が合わなかった。
他の縁遠くなった友人知人に連絡とってみようとも思ったけど、なんだか絶妙にタイミングを外してて、「会おう」というテンションにならなかった。
~そうしてぽっかりと生じたヒマヒマな時間を、新宿のど真ん中で持て余してると、こんな言葉がまさにぴったりな心境になった。
 
~「東京砂漠」
 
 
~人はワサワサうごめいている。
すれ違う人々はみんなそれぞれ自分の人間関係を持ってここで暮らしてる。
そんな行き交う人々に、いま、たった今この瞬間の俺は、まったく用がない。
そうして、なんとなく昔のクセで相模大野に帰る感覚で小田急線の改札の前にたどり着く。
「あれ、今から帰るところはそこじゃねーぞ」と気づく。
かといって、実際の今の大阪の部屋にすぐ帰ろうとしても、ちょっと遠い。
 
 
~夜行バスの出発の時間まで、ほんの数時間待つだけのはずなんだが。
~不思議と、この時間は、ここからしばらく先の俺の未来を予言しているかのような、そんなえもいわれぬ時間に思えた。
~人はたくさん周りに居る。
だけど「何も無いし何をするでもない時間」が、目の前に横たわってた。
 
 
 
~人と重ねる時間。
それが心地良いものであれ、心から嫌な時間であれ、それは一つの遊びの姿になっているみたいだ。
~自分のこととは感じれない「理不尽な責任」を、負わないようにして暮らすこと。
それは「心から嫌な時間」を突き放して過ごすことと同じだったりする。
その「理不尽な責任」を受け入れる理由を見つけては、みんな人生のステップを進めていってるように見える時がある。
結果として、それがさらなる「人と重ねる時間」を生んでいる。
~今の職場で俺の身の回りにいる人々は、みんなそうして「理不尽な責任」と戦ってる。
どう考えてもそれに同化できない俺だから、そこを離れることにしたわけだが。
~なんだかんだでここまで俺はこの人たちと一緒に遊ぶ時間を過ごしてた。
その時間を、今度は「理不尽ではない理由」でもって終えようとしている。
そうして「理不尽」から自分を切り離すことは、とても力の要ることだけど。
そうすることによって、「理不尽」と戦って過ごしてる人々を一人ずつ切り離していってるということでもあるんだろう。
それを繰り返している自覚があるから、ものすごく寂しい未来が見えた気がしてるんだろう。
「そして誰も居なくなるのかな」と。
 
 
~ハミ出した者の寄り合い所帯も色んなところにあるようなので、なんだかんだで「誰も居なくなる」ことはないような気もする。
もしや、かの者達は俺の成れの果てか?なーんて思うときもあるわけだが。
それはそれでまたシケシケ具合がおもんなさそうなんで、あんま行き着きたくはない。
~んー、寂しい未来は嫌だなぁ。
おもんない未来も嫌だなぁ。
みすぼらしい今も嫌だなぁ。
かといって理不尽な責任を受け入れるのも嫌だなぁ。
ところが「あれやりたい、これやりたい」ってのも、なんとなく薄れてる気がするなぁ。
「それをやったところで良い事があんまりない」と感じてしまってるからなんだろうなぁ。
~楽しいことってもっといっぱいあるはずなんだよなぁ。
白化現象に巻き込まれた珊瑚礁のような、彩りを失っているこの視界のままで、どこまで息がもつんだろうか。
息がもたなくなってメーデーを発したときに、初めて彩りを取り戻せるのか?とも思えるが。
それは息が切れてから考えよう。(ぇ

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